脳の視床下部や下垂体の病気で、下垂体から分泌される甲状腺刺激ホルモン(TSH)が不足しているために甲状腺が刺激されず、甲状腺ホルモンが少なくなっている状態です。
甲状腺機能低下症の症状がみられますが、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)や性腺刺激ホルモン(FSH, LH)といった甲状腺以外のホルモンの不足も起こると、倦怠感、食欲不振、体重減少、無月経、不妊、性欲減退などの症状を伴います。
原因
生まれつき異常がみられる「先天性」と、生まれた後に異常を起こす「後天性」に分けられます。
「先天性」の多くは原因不明ですが、原因となる遺伝子異常が特定されているものもあります。
「後天性」の多くが下垂体や間脳にできる腫瘍で、下垂体が圧迫され、下垂体でのTSHの分泌が減り、甲状腺機能低下症になります。
他に、下垂体・視床下部の手術後、放射線照射後、TSH分泌を抑える薬剤、頭部の外傷、脳血管障害、下垂体炎などが原因となります。
検査と診断
血液検査ではFT4値が低値にもかかわらず、TSH値が高値を示しません(通常であれば、FT4値が低くなると、TSH値は上昇します)。
下垂体負荷検査では、下垂体を刺激する薬剤を静脈に注射して、TSHがどの程度分泌されるかを調べます。
TSHの分泌が不十分であれば、中枢性甲状腺機能低下症と診断されます。
頭部MRIやCTにより、下垂体や間脳に原因となる病変がないか調べます。
治療
甲状腺ホルモン薬や副腎皮質ホルモン剤を服用し、不足したホルモンを補います。
この記事の監修者
横浜甲状腺クリニック
院長淡野 宏輔
内分泌・代謝内科医として診療経験を積んだ後、
甲状腺専門病院である隈病院および昭和医科大学横浜市北部病院甲状腺センターで研鑽を積み、バセドウ病や橋本病、甲状腺腫瘍など幅広い甲状腺疾患の診療に従事。
これまで培った知識と経験を生かし、甲状腺専門医として患者さま一人ひとりに寄り添った診療を心がけています。
資格など
- 医学博士
- 日本甲状腺学会 専門医
- 甲状腺超音波ガイド下穿刺診断 専門医
- 日本乳腺甲状腺超音波医学会 評議員
- 日本内科学会 総合内科専門医
- 難病指定医
主な経歴
- 筑波大学医学専門学群 卒業
- 筑波大学大学院 人間総合科学研究科 博士課程修了
- 筑波大学附属病院
- 国立病院機構 災害医療センター
- 医療法人みなとみらい 浦舟金沢内科クリニック
- 医療法人神甲会 隈病院
- 医療法人みなとみらい みなとみらいクリニック 院長
- 昭和医科大学横浜市北部病院 甲状腺センター







