遺伝的に甲状腺ホルモンに異常が起こる病気で、生まれつき「甲状腺がない(無甲状腺症)」「甲状腺が小さい(甲状腺低形成)」「甲状腺が正常の位置にない(異所性甲状腺)」あるいは「甲状腺ホルモンをつくる酵素がない(甲状腺ホルモン合成障害)」などの場合は、生まれたときから甲状腺ホルモンが不足します。
甲状腺ホルモンは、子どもの成長には欠かせないホルモンであり、これが不足すると体の成長や知能の発達が遅れて、低身長、知能障害が起こります(この状態を「クレチン症」といいます)。
母親の甲状腺に異常がなくても、2,000~3,000人に1人ぐらいの確率で生まれてきます。
検査と治療
生まれて4~7日の間に、赤ちゃんの血液を濾紙に吸わせて、TSH(甲状腺刺激ホルモン)を測定することで、甲状腺機能が低下していないか調べます(新生児マススクリーニング検査)。
甲状腺機能低下症が見つかった場合は、出生後すぐから甲状腺ホルモン薬の服用を開始することで、クレチン症の発症を回避します。
甲状腺機能低下症の原因を調べる検査は体への負担が大きいため、4~5歳になってから行います。
一部の甲状腺ホルモン合成障害を除き、一生涯、甲状腺ホルモン薬の服用が必要になりますが、何ら問題なく成長して、健康な人と同じように過ごすことができます。
この記事の監修者
横浜甲状腺クリニック
院長淡野 宏輔
内分泌・代謝内科医として診療経験を積んだ後、
甲状腺専門病院である隈病院および昭和医科大学横浜市北部病院甲状腺センターで研鑽を積み、バセドウ病や橋本病、甲状腺腫瘍など幅広い甲状腺疾患の診療に従事。
これまで培った知識と経験を生かし、甲状腺専門医として患者さま一人ひとりに寄り添った診療を心がけています。
資格など
- 医学博士
- 日本甲状腺学会 専門医
- 甲状腺超音波ガイド下穿刺診断 専門医
- 日本乳腺甲状腺超音波医学会 評議員
- 日本内科学会 総合内科専門医
- 難病指定医
主な経歴
- 筑波大学医学専門学群 卒業
- 筑波大学大学院 人間総合科学研究科 博士課程修了
- 筑波大学附属病院
- 国立病院機構 災害医療センター
- 医療法人みなとみらい 浦舟金沢内科クリニック
- 医療法人神甲会 隈病院
- 医療法人みなとみらい みなとみらいクリニック 院長
- 昭和医科大学横浜市北部病院 甲状腺センター







