甲状舌管嚢胞は、喉仏(のどぼとけ)の上あたりに液体がたまってできた袋状の腫瘤です。

小さいものも含めると人口の7%でみられ、多くは小児期に診断されますが、成人になってから診断されることもあります。
嚢胞が大きくなると、ぷよぷよとした柔らかいしこりとして認められるようになりますが、痛みや違和感などはありません。
しかし、細菌感染を起こすと、痛みを伴って赤みを帯びるようになり、腫れが大きくなったり、嚢胞の内容物が皮膚の外に漏れ出ることがあります。
約半数の人では、嚢胞の壁に甲状腺組織がみられ、まれに乳頭癌が発生することがあります。
この場合、嚢胞は徐々に大きくなり、硬くなることが多いです。
原因
胎児期に甲状腺ができる過程に異常があるために発症します。
胎児期の甲状腺は舌の根元にありますが、成長するにつれて、喉の真ん中を通って喉仏(のどぼとけ)の下まで移動します。
この通り道に「甲状舌管」という細い管が一時的に作られ、出生までに通常は閉鎖しますが、これが出生後も残存することで甲状舌管嚢胞(正中頚嚢胞)が発症します。
検査と診断
超音波検査やCT検査などの画像検査を行い、嚢胞があることを確認します。
治療
嚢胞が大きい場合や炎症を繰り返すものは、経皮的エタノール注入療法(PEIT)により嚢胞内の空間をつぶしてしまうか、手術により摘出します。
この記事の監修者
横浜甲状腺クリニック
院長淡野 宏輔
内分泌・代謝内科医として診療経験を積んだ後、
甲状腺専門病院である隈病院および昭和医科大学横浜市北部病院甲状腺センターで研鑽を積み、バセドウ病や橋本病、甲状腺腫瘍など幅広い甲状腺疾患の診療に従事。
これまで培った知識と経験を生かし、甲状腺専門医として患者さま一人ひとりに寄り添った診療を心がけています。
資格など
- 医学博士
- 日本甲状腺学会 専門医
- 甲状腺超音波ガイド下穿刺診断 専門医
- 日本乳腺甲状腺超音波医学会 評議員
- 日本内科学会 総合内科専門医
- 難病指定医
主な経歴
- 筑波大学医学専門学群 卒業
- 筑波大学大学院 人間総合科学研究科 博士課程修了
- 筑波大学附属病院
- 国立病院機構 災害医療センター
- 医療法人みなとみらい 浦舟金沢内科クリニック
- 医療法人神甲会 隈病院
- 医療法人みなとみらい みなとみらいクリニック 院長
- 昭和医科大学横浜市北部病院 甲状腺センター







